2008年08月18日

プレイバック レイモンド・チャンドラー 清水俊二

プレイバック@amazon (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-3)) レイモンド・チャンドラー 清水 俊二 (文庫 - 1977/8)
 ぼくがチャンドラーの作品をはじめて読んだのは『湖中の女』であった。ここでひとことおことわりしておくと、世間にはぼくを外国の探偵小説にくわしい人間のように考えている人がいるようだが、翻訳をいくつか手がけているというだけのことで、探偵小説についてはまったくのしろうとなのである。したがって、探偵小説作家としてのチャンドラーの真価をみとめて好きになったわけではない。映画になった『湖中の女』がカメラがフィリップ・マーロウの眼になって事件を追ってゆくという変わったつくりかただったので、映画とくらべてみるために原作を読んで、たちまちチャンドラーの作風に魅せられたのだった。したがって、第一作から順々に読んでいるわけでもないし、探偵小説としてどの作品がもっともすぐれているかということなども語る資格はない。
 ハリウッドが舞台になっていて、実景がとりいれられてあると、作品がどんなにつまらなくても、結構楽しんで見ていられる…。
ぼくがチャンドラーに魅力を感じたのはまずこの点であった。

 いまはもう本人に訊きただしてみることもできないが、『プレイバック』がチャンドラーを愛読してきたひとにいろいろの謎を投げかけているふしぎな作品であることはまちがいない。

 以上は『プレイバック』の初版(昭和三十四年十月)のために書いたあとがきである。

フランク・マックシェイン『レイモンド・チャンドラーの生涯』

 とにかく、『プレイバック』を、”謎をひめた作品”と考えているのはぼくだけではないようだ。1977年7月
posted by raycy at 07:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 本メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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