2008年03月26日

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書) ドナルド・A. ノーマン、野島久雄、 D.A. ノーマン

誰のためのデザイン?商品の詳細@amazon―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書) ドナルド・A. ノーマン、野島 久雄、 D.A. ノーマン (単行本 - 1990/2)
 このアルファベット順の配列が変わったのはどうしてだろうか。それは機械上の問題に対処するためである。タイピストが速く打ちすぎると、・・・・・・。それを解決するためにキーの位置が変更された、たとえば、iやeのような文字は・・・タイプライターの中で反対側に位置するように配置された。(P.237)

少なくともアルファベット順になっていれば学習しやすいのではないだろうか?いやいや、そうではない6。文字は何列かにわけて配置されるのだから、単にアルファベットを知っていればよいというわけではないのだ。どこでその列が終わっているかがわかっていなければならない。・・・よく使う文字がすぐ見つかるところにならんでいた方が幸せだろう。まさにqwertyキーボードはそうなっている。(P.241-242)

 タイプ速度もだいたい10%は速くなる、しかし、その程度の改善ではキーボードの世界における革命を断行するだけの価値があるとはいえない、・・・。現在実際に行われているということ自体が強い制約となって、変化を妨げるのである。その変化が改良につながるものであっても7。(p.242)

4 この話しはもっともらしいけれども、キーの配置がこの話しと完全に合っているわけではない。たしかに、@とeはよく使われるペアであり、遠い場所に置かれている。しかし、同じようによく使われるペアについてはどうだろう。たとえば、eとr、あるいは、iとnとg、それにTypewriterという単語を作っている文字がみんな上段にあるのはどうも謎めいている。何か他の制約もあるのではないだろうか。世界中のほとんどあらゆる国で、qwertyと似たようなキーボードを使っている。違いもある。たとえばフランスでは、qとwをaとzにおきかえて、”azerty”としているが、変更はきわめて些細なものにとどまっている。言語が異なれば文字の使用パターンも異なってくるので、英語に基づいて作られたキーボードは、英語以外の言語ではうまくないだろうということは考えられる。(→237)(P.378-379)

6 フィッシャー(Fisher)と私は、さまざまなキーボードの配列を検討した。私たちは、初心者にとってはアルファベット順に並べられたキーがいいのではないかと思っていた。しかし、そうではなかった。アフファベットについての知識はキーを見いだすのには役に立たないことがわかった。アフファベット順のキーボードとドボラク式キーボードについての私たちの研究は Human Factor 誌に掲載されている(Norman & Fisher,1982)。(→240)(P.379)

7 ドボラク式キーボード派の人たちは改善は10%どころではないし、学習も早く疲れも少ないと文句をつけるだろう。しかし、私は自分の研究の結果と主張は変えない。これについてやタイプライターの歴史についての優れた記述などに関してもっと知りたければ、クーパー(Cooper、1983)が編集した Cognitive aspects of skilled typewritingをすすめる。これには私の研究室でおこなわれた研究に関するいくつかの章がある。(→242)(P.379)

posted by raycy at 23:05| Comment(0) | TrackBack(9) | 本メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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